H2の闘病記 その6
病は気から
ステロイドによる治療を中断した私には、もういくらも選択肢は残っていませんでした。後は別の薬を試してみるか、それとも胸腺の摘出手術を受けるかの方法しかありませんでした。
しかしながら、最強と思われたステロイドでさえ効果がなかったのに他の薬を試したところで効果は余り期待はできず(実際気休め程度でしかありませんでした)、抗体反応等の明確な証拠がないうちに手術を受けることはあまりにハイリスクでした。
「はっきり言ってあなたの場合精神疾患だと思いますよ。」
E病院の医師の言葉が何度も何度も思い起こされました。一向に改善しない病状に、私はひょっとしたら本当に精神疾患なんじゃないのかと疑い始めました。
「精神的に弱いからこんな事になったんじゃないのか?」
この頃の私はただひたすらに自分を責めていました。
もつべきものは友
この時期の唯一の救いは友人たち、それもネットで知り合った友人たちでした。
l 他の神経内科の病院を紹介してくれた人
l 大学病院への転院を勧めてくれた人
l 「日本の名医100選」等の書籍を送ってくれた人
l 社会保障制度について教えてくれた人
l お札やお守りを送ってくれた人
l 京都の「目病み地蔵」に連れて行ってくれた人
l 「A病院もD病院も同じKF大学系の病院だから、
一度KF大学にねじ込んでみようか?」と言ってくれた人l 私のために祈ってくれた人
友人たちは自分のできる範囲でいろいろ動いてくれました。結果様々な情報が寄せられたのですが、その中には極めて重要な情報がありました。
「H2さん、本当に自分が重症筋無力症だって思ってる?思ってないよね?AERAに載ってた記事なんだけど・・・・・信州大学に松尾教授って先生がいてね、その先生は垂れ下がった瞼を手術するのがとっても上手なんだって。オリンピックの水泳選手も松尾先生の手術を受けて、パッチリ二重にしたら精神的にもとっても楽になったって書いてあったよ。H2さん、一度信州大学に行ってみる気ない?」
今にして思えば、この時神様は私を救うために一条の蜘蛛の糸を垂らしてくれていました。しかし、情報の中の「精神的」の一言に過剰に反応してしまった私は、この情報を完全に黙殺してしまいました。
私は蜘蛛の糸を自ら断ち切ってしまいました。
私が断ち切った蜘蛛の糸を再び結びつけるのは、この時から更に2年先のことになります。